アーユルヴェーダで学ぶ健康医学

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だんだんと秋も深まり、絶好の行楽日和が多くなって来ていますね。

とても心地よい気候の中、自然を感じる場所についつい出かけたくなる今日この頃です。

「気候」など「天気」や、私たちの身体にも「元気」や「病気」「気分」といった、よく「気」という言葉が引用されます。

「気」は、一言でいうと大きくは”エネルギー”のことを表します。

そう、この世の全ての事象は、エネルギーで成り立っています。

そんなエネルギー=気を上手く扱うことで、病気になりにくい元気な身体へと導くヒントがあるのではないでしょうか。

そのヒントの一つに「アーユルヴェーダ」があります。

アーユルヴェーダとは、五千年の歴史を持つインド・スリランカ発祥の伝統医療です。

サンスクリット語のアーユス(Ayus/生命)とヴェーダ(Veda/科学)からなる言葉で、「生命科学」を意味します。

アーユルヴェーダは単なる伝統医療だけではなく、宇宙創生から存在の根源である純粋意識と、根本原資から普遍知性と個別知性、いわゆるワンネス意識と分離意識まで言及した宇宙の教科書的な書物です。

全体は、とても広く深い内容の書物となりますので、今回は私たちの身体と健康に着目して、ご紹介させて頂きたいと思います。

アーユルヴェーダにおける最も大切な概念のひとつに”アグニ”があります。

アグニとは消化力のエネルギーです。

消化といっても食べものを消化するだけでなく、心に生じた感情や考え、目や耳から受け取った情報など、私たちが外界から取り入れたものを完全に消化できたとき、”オジャス”と呼ばれる生命エネルギーが作られます。

アグニのエネルギーが弱まって、私たちが摂取したものを十分に消化できないとき、”アマ”とよばれる有毒な残渣物が体に蓄積します。

この有毒な残渣物が溜まってくると、心身をめぐるエネルギーの流れが悪くなり、最終的には病気という形で現れることになります。

不消化な経験や感情も、食物と同じように有害な残渣物となり、心に蓄積します。

この心の残渣物は、感情のエネルギーの流れを滞らせ、恐れ、怒り、心配などのネガティブな感情を生み出し、精神的な苦痛をもたらします。

ですから、健康な心身のためには強いアグニを維持することこそが、重要であるのです。

アグニを強くするために、どんな食事をとれば良いのか、どんな生活を送れば良いのか、どんな運動を行えば良いのか、などが大切になります。

しかし、それは、その人が本来持つ体質によって変わってきます。

ここでさらに、その”アーユルヴェーダにおける体質”というものについてお話したいと思います。

アーユルヴェーダでは、私たち人間を含むこの宇宙は、五元素(空・風・火・水・地)から成り立つと考えます。

ドーシャも五元素で構成され、心と体の基本的な性質を表す3つの体質(ドーシャ)は、ヴァータ、ピッタ、カファ(カパ)といいます。

多くの人は、この3つのドーシャのうち優勢な1つないし2つのドーシャに主に影響されます。

たとえば、自分はヴァータが最も強く、次にカファの場合、その人の体質はヴァータ-カファタイプということになります。

このように、その人その人によって多種多様の体質となることが解ります。

アーユルヴェーダでは、”万人に良い(または悪い)食べ物は無い。あなたにとって良い(または悪い)食べ物が有るだけである。”と云われています。

その人の体質が違うと、ある人にとってはとても良い食べ物でも、別の人にとっては有害になることさえあるのです。

運動にしてもある人にとっては、とても元気になれるのに、別の人にとっては心身のバランスを崩して体調を悪化させるだけとなるかもしれません。

ですから、自分の体質を知って、自分の体質に合った食物、運動、生活習慣を取り入れることによって、心身ともに健康で、自然のリズムに沿って楽に生活することができるのです。

以上のことから、3要素のバランスによって一人一人の体質が決まります。

不調が生じたとき、体質ごとに対処法が異なるので、まずは、自分のドーシャのバランスを知ることが大切です。

ご自身のドーシャに関して知る方法は、色々なサイトでも公開されておられますので、ご興味を持たれた方は、ぜひ参考にされると良いのではと思います。

最後に、まとめとして、自分のドーシャ(体質)を知ること、そしてそのバランスを取り、アマ(有害な残渣物)を溜めず、強いアグニ(消化力)を保ち、身心のエネルギーを循環させていくことが、元気で健康の身体を保つための鍵となると言えます。

私たち一人一人、顔形、体格全て同じ人はおりません。

まずは、自分自身をしっかりと知ることが大切です。

その上で、メディアなどでの情報を上手く活用して、自分に合ったものだけを取り入れていくことと、常に心身の全てのバランスを保つことが、何よりもあなただけの健康維持の要となると思いますので、何かの参考になさって頂けると嬉しく思います。

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