有機農法の落とし穴
有機野菜やオーガニックという言葉を聞くととても、安心感を感じる方は多いのではないでしょうか?
お値段もやはり、高めではありますが、こだわりのある方は、そんなお野菜や果物をあえて選んで買われたりされてませんか?

しかし、そこには、大きな落とし穴があるということを少しお話しさせて頂きます。
有機農法の定義の一つに「化学的に合成された肥料および農薬を避ける」とあります。
有機農法で使用される有機肥料は、化学的に合成されたものではなく、動物の糞や植物を発酵されたものを堆肥として使用します。
その中の一つ、家畜(牛、豚、鶏の糞)の堆肥で問題とされていることがあります。
家畜の多くの生産の方は、家畜の餌に、病気予防として抗生物質を混ぜ、食べさせます。また、牛や豚などは、太らせたり、肉を柔らかくするために、ホルモン剤も投与します。
それと、遺伝子組み換え飼料で飼育されていることも少なくはないことを念頭に入れる必要があります。
そして、植物の堆肥についても同様です。
菜種油粕・大豆油粕・オカラ粕 etc は、輸入された遺伝子組み換え肥料を使用し、
米ぬか、米わら、麦わら、菜種油粕・大豆油粕 etcは、国内産でも農薬に汚染された植物性肥料や堆肥が投入されたり、汚泥肥料・生ゴミ肥料も使用されていることもあるそうです。
そんな家畜の糞や植物を堆肥として使用していることは、有機肥料が全く安全であるとは、言い難いのではと思います。
しかも、有機農法では、化学的に合成された農薬を使用することは禁止されていますが、すべての農薬が禁止されているわけではありません。
そう、有機野菜=無農薬野菜ではないということなのです。
ですから、有機農法でJAS規格を取得し販売されているとしても、全く安全性が高いということが保証されているのではないと言うことです。
いずれにしても、化学系だろうと有機系だろうと、本来その場にとって「不自然なもの」が入ると、自然界は、その不自然を自然に戻そうと自浄作用が働くそうです。
その自浄作用のプロセスに虫が発生したり、病気が発生し、
その結果、農薬が必要となります。
逆に考えると、本当に自然の循環の法則が働けば、一切農薬は必要なく、虫もつかず、病気にもならないということなのではと思います。
実は肥料が、農薬の必要性に繋がる1つの原因であったのでした。
とは言え、日本の農業での土壌自体が、汚染され、土壌の自浄作用を促す、微生物やミネラルが少ない状態であることが、大きな問題になっているのではと思います。

そんな中でも、全く肥料や農薬に頼らず、自然農法による栽培をされておられる農家の方々も増えて来ています。
私たち一人一人も、そういったところに意識を置くことで、そう言う自然回帰への輪が広がっていくことを望みます。