幸せホルモンで心身の健康を手にする方法
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。
早速ですが、前回もお話しさせて頂きましたように、私たちの身体は心=精神と密接に関係し、その影響をとても多く受けて毎日を過ごしております。
それゆえに、いつも、心身ともに健康でありたい、楽しく幸せに過ごしたいと願う方は多いのではないかと思います。

そんな願いを脳内のホルモンを活用することで、そこに少しでも実現できるヒントが隠されているかもしれません。
元々、私たち人間の脳には、心や身体を正常に保つために100種類以上の脳内ホルモンが分泌され、そんな脳内物質の中には、人の感情や意欲に大きな影響を与える物質も存在するといわれています。
そのホルモンにより、私たちは喜びや楽しみ、そしてやる気を感じたりします。
これらの幸福感を与える物質が「幸せホルモン」と呼ばれ、その代表的な物質は、「セロトニン」、「オキシトシン」、「ドーパミン」の3種類が挙げられます。
今回は、その一つである「オキシトシン」についてご紹介させて頂きます。
オキシトシンは「思いやりホルモン」とも呼ばれます。
それはオキシトシンが、相手を思いやったり、何かを分け与え助けたりすることで分泌されるからです。
2017年に、イギリスの研究チームによるチンパンジーについての研究論文が発表されました。
基本的に食べ物を分け合う習慣のないチンパンジーですが、まれに仲間に分け与えることがあります。
食べ物を分け与えた直後のチンパンジーの体内では、オキシトシン量が増加していたことが判明したそうです。
この結果は人間にも当てはまり、人にプレゼントしたり、親切にしたり、助け合ったりすると、体内のオキシトシン量は増加します。
また、スキンシップのひとつであるマッサージには、思いやりによる効果も期待できます。
実は、マッサージは受けている側よりも、施術している側の方が多くのオキシトシンが分泌されます。
これは、「相手を癒やしたい」という思いやりの心を持ってスキンシップを行うことで、よりオキシトシンが増加するためと考えられています。
幸福感が足りないと感じたら、人に優しくすることで良い効果が期待できるかもしれません。
そして、この効果は、心だけでなく、身体にも大きく影響致します。
幸せホルモン「オキシトシン」は、幸福感を与えるだけではなく、不安や恐怖心を和らげる効果もあり、これによってストレスの軽減や免疫力のアップも期待できるといわれています。
このホルモンが血液中に放出されると、より多くの免疫細胞をつくるように指令を出します。
たとえば1日5分間笑ったり嬉しいと感じたりするだけでも、白血球やナチュラルキラー細胞の数は大幅に増えると、ある研究所の実験結果によっても証明されています。
そう、私たちには元々身体を正常に保つ機能が備わっていますが、ストレスや外的要因などで、その循環を滞らせてしまい病を発症してしまうのです。
そんな時にこそ、他者を思いやる心が大切になってくるように思います。
相手を許し、そして思いやる心が、結果的に私たちの身体を緩めて、心身に大きな循環を生み、健康と幸福感を一緒に味わうことになるのではないかと思っております。